嫌なニュースですが、埼玉で中学に乱入した切り付け事件が起こりました。
こういうニュースを見ると、「日本でも凶悪事件が増えている」と感じます。
心の闇というか危険な考えを持つ人が多くなってしまっているのではと思わざるおえません。
私だけでなく、現在の日本は社会が閉塞して変な凶悪事件が起こる危険な状態ではないかと思う人は少なくないのではないでしょうか?
実はこの状況によく似た結果になった動物実験が1968年にアメリカで行われた事をご存じでしょうか?
その実験の名前は「Universe25」(ユニバース25)。
簡単に言うとネズミを使った楽園を再現した実験です。
- この実験はどのようなモノだったのか?
- その結果はどうなったのか?
- そしてなぜ今の日本に似ているのか?
私の考えを踏まえてご紹介させていただきます。
あくまでも一個人の意見として読んでいただければ幸いです。
目次
Universe25とは?
この実験は生物に外敵や病気などの危険性が全くない状態でどのような事が起こるのかを経過観察したものです。
実験対象はネズミ。
簡単に言うとネズミをストレスが無い環境下で生育させてその社会がどのように変化するかを観察しました。
生物におけるストレスをここでは次の5つに分類しています。
- 住居からの追放
- 悪天候
- 食糧不足
- 病気
- 捕食者
これらを全て無くし、何不自由ない暮らしをネズミにさせて何世代かの社会を観察しました。
もちろん、十分なスペースや交配相手、食料、水、住処は完全配備。
そして、温度等の環境も完ぺきにして実験はスタート。
簡単にこの実験の事を知りたい方はこの動画をどうぞ♪
実験の結果
次の順にネズミの社会が変化してゆきました。
- 楽園に放り込まれたネズミが環境に順応する
- ネズミが楽園を謳歌して繁栄して増える
- ネズミの社会に序列ができる。
- 自然界にいないタイプのオスのネズミが出てくる(浮気者・ストーカー・引きこもり)
- 4のタイプ以外のオスの凶暴化とそのつがいのメスの凶暴化。
- 4のタイプのネズミを中心に子供の死亡率上昇と、出生率低下。社会全体が4のタイプに徐々に移行。
- 最終的に引きこもりタイプばかりになり、人口が減り滅ぶ
実はこのUniverse25、25というのは25回目の実験という意味です。
過去24回の実験も方法は多少違いますがこれとほぼ同様の結果になり最後には滅んでいます。
この実験の興味深い点は4番目の自然界にいないタイプのネズミが社会に生まれた事ではないでしょうか?
自然界ではボスネズミと、その下の階級のネズミがいて常に階級争いをしています。
しかし、楽園という環境下では自然界にいないタイプのネズミが社会に誕生しました。
そして、結果としてどんどんその数は増えてゆき最終的に引きこもりだけの世界になりまず。
引きこもりタイプは異性に関心を示さないネズミだったので子孫を残せずに高齢化して滅んだそうです。
またこの実験では同じ家庭内での子ネズミへの虐待、無差別な他のネズミへの攻撃も見られたようなので最近の凶悪事件との類似性も感じられます。
Universe25と現代の日本について思った事
今の日本の状況をみるとまさに共通点が多いように思います。
- ストーカーの多発
- 引きこもり
- 高齢化
- 出生率の低下
- 家庭内虐待
- 通り魔的な事件
この実験で重要なのは適度な「ストレス」が生物には必要なのではないか?という事です。
生物は何も困難が無い環境では本来不安定な存在なのかもしれないと思いました。
適度なストレスは生物をより強くしてくれるのではないでしょうか?
何もかもが与えられて全てが揃った環境ほど恐ろしいものは実はないのかもしれません。
私も普段の生活で感じるストレスはそれのおかげで自分が保てると思うようにしたいと思います。
過度でもダメ、全くないと危険な「ストレス」というものは実は人生のスパイスなのかもしれませんね。